朝がくるたび、 わたしたちは生まれる。
苦しみを抱えながら、ただ静かに呼吸している。
生まれてくることは しんどいことだ。
それでも朝焼けがきて、 わたしたちはやわらかな光に包まれている。
今日もせかいは、透明なかなしみがきらめいている。
不確かで、それでも透明でキラキラした朝を私たちは待ってる──
ユリイカ新人賞で鮮烈にデビューした小野絵里華、注目の第一詩集!
夜になると、わたしは言葉をひとつずつ殺していくことに夢中になる。本当には殺さない。睡眠薬を投与していくのだ。ゆるり、骨をなくして。輪郭をなくして。 彼らはどこかに帰っていく。もとあった場所に収まる。せかいの表面はさざ波だ。そんな時、わたしはいつもひとりだ。
「あとがき 喋りすぎた朝」
目次
現代の恋愛
宇宙を孕む
広場
星ノ紅茶
焼き鳥を食べる会
胃痛の夜
初夏の記憶
金魚姫
夏の胎児
流体時計はめぐる
名無しの子
春の労働
眠れない夜
湯屋へ行く
悲しみの犬
エリカについて
わたしは詩を書きたかった
<以上、版元サイトより引用>
左右社
2022年8月31日
四六判 上製 116P
装幀/服部一成