「日本のチベット」といわれた岩手県――その山村で,貧困と因襲を背負いながら黙々と働く農民たちは,いろり端で,行商してあるく著者に対して,自分のことばで,その生活の喜びや悲しみを語った.嫁姑の確執,二・三男問題,土地への愛着,子供や老人の姿等々.日本社会の最も深い鉱脈をなす農民たちの語る言葉に耳を傾けよう.
まえがき
日本のチベット
1 ふたたび岩手に
2 復員後の十一ヵ年
3 私の育った環境
4 山村教師
5 満洲国での六ヵ年
6 応召、沖繩戦線に
7 捕虜生活一ヵ年
8 岩手というところ
行商四ヵ年
1 山襞(やまひだ)の中に
2 買ってくれる家、買ってくれぬ家
3 農家のヨメさんとムコさんのこと
4 二、三男や老人たち
5 世間体
6 部落というもの
7 春から秋へ
8 稗メシはおいしかった
9 思い出すことなど
10 耐えしのばせるもの
11 思い起す話など
12 軍隊ず所ァいいもんでがんした
13 地べたに腐る胡瓜
ものいわぬ農民
1 くらしの声を活字に
2 農村から学ぶこと
3 農民の声で農民に訴える
4 解決策を示せ!
5 農民のためのいろり端
6 農民がこのように語っている
7 くらしの声の背景
8 戦後の農村の動き
9 誰に期待する?
生きている農村
1 紙に書かれた農村と生きている農村
2 押売りされる〝農村文化〟
3 出てこないくらしの声
4 農村と都市とを結ぶもの
新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 218頁
<以上、版元サイトより引用>
岩波書店