1975年1月号〜12月号の月刊「アサヒカメラ」(当 時:朝日新聞社、現:朝日新聞出版)に連載され た、写真家 大辻清司の写真と文章による伝説のシ リーズ「大辻清司実験室」を忠実に再現。
「大辻清司実験室」は、大辻清司が自らに実験者、 被験者という二重の役割を課し、大辻自身の撮影 行為を客観的に分析、写真を介した世界とのかか わり方、そこに現れる主観と客観についての根源的な問いを主題にした、大辻理論の真髄に迫る写真エッセイのシリーズとして当時写真家と写真愛好 家の間で大変な話題となりました。
大辻清司実験室」書籍版は、全写真家、写真愛 好家にとって待望の歴史的「写真の書」です。
【大辻清司 おおつじきよじ プロフィール】 1923年東京生まれ。写真家、教育者。東京写真専門 学校に学ぶ。写真スタジオでの仕事や雑誌のための写 真など、商業写真の分野で活躍。1953年に伊藤幸作、 浜田浜雄 らと、写真とデザインの総合を目指し「グラ フィック集団」を結成。その後、瀧口修造 を指導者に、 前衛美術集団「実験工房」に参加。
大辻清司は、シュルレアリスムに多大な影響を受けた 写真家の一人で、その作品は造形的・前衛的な作風を 特徴とし、戦前の新興写真・前衛写真の正統な後継者 として高く評価される。また、優れた写真論や写真批評 の書き手、教育者としても、後続世代に多大な影響を 及ぼした。桑沢デザイン研究所、東京造形大学、筑波 大学、九州産業大学 などで教鞭をとり、高梨豊、新倉 孝雄、島尾伸三、牛腸茂雄、畠山直哉 などの多くの優 れた写真家を育てる。1996 年日本写真協会功労賞 受 賞。2001年没。
主な書籍に、「写真ノート」(1989年 美術出版社)、「日 本の写真家21 大辻清司」(長野重一・飯沢耕太郎・木 下直之編 1999年 岩波書店)」など。
<以上、版元サイトより引用>
東方出版
2023年9月
B5ソフトカバー 88P